愛媛県中部に位置する標高1,982mもある西日本最大級の山、石鎚山(いしづちさん)は日本百名山の1つです。
そんな石鎚山では登山コースとは別に、鎖をたどってほぼ垂直な岩崖を登って行く鎖修行コースにチャレンジしてみたので紹介します。(とても危険です)
石鎚山ってどんな山?
日本百名山の石鎚山は、富士山や大山などと共に日本七霊山の1つにも数えられています。
登山道は北側の表参道と南側の裏山道があり、鎖場の手前で合流します。
鎖場とは、山頂付近では鎖をつたってほぼ垂直な岩崖を登って行く、まるで修行僧のようなコースになってますが、迂回路もあるので鎖を使わず山頂に行くこともできます。
ここでは、北側表参道からのコースから登山道へ入り、しっかり鎖で崖を登るコースを紹介します。
〒791-1710
愛媛県上浮穴郡久万高原町若山
ロープウェイ山麓下谷駅~山頂成就駅
北側表参道登山コースは初心者でも優しいロープウェイ乗り場があります。
南側からの登山コースにはロープウェイ乗り場はないので、使用したい方は北側コースから登りましょう。
ちなみにロープウェイを使用した場合約3時間、使用しなかった場合約5時間かかります。
ロープウェイ近隣有料駐車場
〒793-0215
愛媛県西条市西之川乙
料金ー500円
ロープウェイから1番近い駐車場です。
無人駐車場となっていますが、管理人の方がおられました。
いない場合は専用の箱に料金を入れましょう。
いきなり銅像
駐車場からロープウェイ乗り場まで坂道を登って行きます。
さすが有名な名山に数えられるだけあって、雰囲気バツグンの銅像がすでに並んでいました。
ロープウェイからの景色も最高
標高が上がって行くにつれて瀬戸内海や広島、岡山まで見渡せるほどです。
高い所が苦手な人には少し怖いかもしれませんね。
山頂成就駅
成就駅に到着。
自動販売機やお土産コーナーもあります。
コインロッカーもあるので、必要ない荷物があればここで預けておくのもいいですね。
成就駅からの景色
この時点で標高1,000mを超えているので、すでにとてもいい景色!
ここから登山口まで進んで行きましょう。
石鎚山ロープウェイ時間・料金表
ロープウェイ時刻表は令和4年度の時間になります。
※上り便・下り便同時刻発車、毎時00分・20分・40分(定時20分毎)
※4月11日~19日ロープウェイ定期点検の為運休
※学生割・高齢者割あり
山頂成就駅~雷門・登山口
石鎚成就スキー場
成就駅から降りてすぐには、スキー場があります。冬シーズンでも楽しめそうですね。
このスキー場のリフトを使って展望台へも行けるみたいです。
まだまだ緩やかな坂道
成就駅からの山道はまだまだ緩やかな坂道でそこまできつくありません。
木も茂っていて日陰になっているので、涼しく軽快に足が進んで行きます。
神社前の開けた所
ロープウェイ駅から約10分程歩けば少し開けた場所に出ます。
ここでは旅館や売店などもあり軽い食事もできそうです。トイレもあるのでここで行っておくといいですよ。
石鎚神社成就社
不屈の精神を培い物事の成就を叶える社とされています。
是非登山の途中にお参りしてみてください。
雷門
石鎚神社の境内からこの雷門をくぐって、本格的な登山道に入ります。
まだまだ先は長い!
気を引き締めて登って行きましょう。
登山道入り口~中腹、山小屋
いきなり下り!?
最初にびっくりしたのが、雷門をくぐりさぁ登るぞ!と意気込んだ矢先、いきなり下り道になりました。
道間違えたかな?と一瞬思いましたが、合ってますので心配なさらずに!
整備されている登山道
登山道はしっかり整備されているので、初心者の方でも登りやすくなっています。
ただ時折、階段の板が外れている場所もあるのでお気を付けください。
試しの鎖
しばらく進むと試しの鎖という場所があり、この後に出てくる鎖崖登りにチャレンジできそうか、ここで試してみてもいいですね。
試しの鎖は74m
試しと言ってもかなり急な角度の岩崖を登って行き、1つ登り切ったらすぐ降りるというものです。
ここを登らなくても山頂には行くことはできます。
前社ヶ森小屋
ちょうど登山道中腹辺りに山小屋があり、ここでは軽い食事を取れます。
この山小屋のとても気のいいご主人は、毎日この山小屋まで歩いて登山しているらしいです。すごい!
ご主人おすすめの1品
冷やしあめゆ(400円)
しょうがとハチミツで作ったドリンクでとても美味しくて疲れた体にエネルギー補給ができました!
毎日ご主人が手作りしています。
登山道中腹~鎖場
やはり標高が高いだけあって、視界が開けたとこへ出ればとても景色が良いです。
いったい山頂の景色はどれくらいの絶景なんでしょう!?
景色を堪能しながら登頂できるのが登山の醍醐味ですね。
いろんな登山道
この辺からは登山道もだんだん坂道がキツくなってきます。
土の道だったり、岩がゴツゴツした道も。
階段もたくさん
そしてけっこう多いのが、木の板で出来た階段を通ることが多々あります。
無理せず所々で休憩をはさみながら登りましょう。
気を付けて!
木の板が外れている階段も!?
意外と細めの板で出来た階段もあるので、注意しながら登って行きましょう。
夜明かし峠
目の前にドーンと山頂が見えてきました。
この峠を越えたらあともう少しで鎖場です。
さあ、ここからが本番です!
鎖崖登り
夜明かし峠を過ぎると、ついにやってきました。
ここから鎖崖登りが始まります。
鎖は1~3の鎖までがあり、ほぼ垂直程ある角度の岩崖を鎖だけをつたって山頂まで登って行きます。
それぞれの場所に迂回路も設置してあるので、体力に自信がない方は登山道から山頂を目指しましょう。
第一の鎖(33m)
ここから気を引き締めて鎖で登って行きます。
もちろん命綱とかありません。
所々で岩が出っ張った場所で一休憩できるので、立ち止まることもできます。
胸に付けていたゴープロで撮った写真です。
写真ではわかりにくいですが、ほぼ垂直急斜面です。
岩の凹凸を見ながら足を引っ掛けれる場所を探し、1歩1歩ずつ登って行きます。
岩場の途中で写真撮影。
高くなればなるほど絶景!
ただ、それだけ恐怖も増していきます。
下を見ないように登りました。
第一の鎖クリア!
すぐに第二の鎖があると思ってましたが、ここからしばらくまた登山道を歩きます。
けっこう疲れました。
無事山頂まで行けるのか・・・
石鎚山公衆トイレ休憩所
第二の鎖の前に休憩スペースがあります。
少し開けた場所になるので、ここで一休憩している方が多いです。
トイレもあり、ここを過ぎると山頂までないので、ここで立ち寄っておくといいでしょう。
休憩所の前はこんな急な階段を登って行きます。
一気に標高が上がって行く感覚があります。
もう周りの山々の高さが目線より下にきました。
それだけでこの石鎚山の標高が高いのだということがわかりますね。
この休憩所の建物のはしごを登った2階には、臨時の避難小屋になっています。
万が一の場合でも安心ですね。
さぁ、この場所から登ったらすぐ第二の鎖になります。
第二の鎖(65m)
第二の鎖の前には鳥居が建ってました。
真下からみた景色。
かなり急なのがわかるでしょうか?
そして第一の鎖の倍ほど長さもあります。
上から下を見た景色。
登りながら岩のゴツゴツした部分に足をかけながら、ボルダリングをしている気分です。
だんだん高くなっていく景色。
鎖崖登りは大変ですが、疲れの分だけ1回1回感動があります。
第二の鎖クリア。
横から撮影するとその急角度がわかります。
ここまできたら絶対第三の鎖もクリアしてみせます。
ここまで来ればあともう一息。
石鎚山の1番山頂、天狗岳(1,982m)がもうすぐそこに見えます。
第三の鎖(68m)
1番距離が長い第三の鎖。真下まで来てギョッとしました。
そしてもちろん1番山頂付近なので、視界も開けておりめちゃくちゃ高さを感じとても怖い!
第三の鎖では、岩がツルツルしている場所もありなかなか足の踏ん張りが効きません。
そのせいもあってか、足をかけるようの三角な鎖も付いていました。
時折反り返ってる岩もあり、腕の力を抜いてしまわないように必死に登りました。
ちなみに、鎖は左側に2本(たまに3本)、右側にも2本あり、左側が登り専用・右側が下り専用になっています。
ゴールが見えてきました。
ここまで来たら後もう少し。
最後の力を振り絞って登りました。
この時、下りは登山道を使って降りようと心に誓いました。
第三の鎖クリア。達成感が半端ないです!
腕も足もパンパンで疲労がけっこう溜まっていますが、それを忘れるくらいの景色と気持ちよさを感じました。
鎖を登り切ったらすぐ左側に頂上小屋があります。
山頂に到着!と思いきや・・・
山頂には頂上小屋と石鎚神社山頂社がありました。
なにはともあれ無事に山頂まで来ることが出来ました。
山頂っぽい旗と一緒に登頂記念写真パシャリ!
さぁ下山しようか・・・と思いきや、なにやらここが一番高い場所ではない!?
そう、写真の背景に見える天狗岳には行けないと思っていましたが、どうやらここからまた鎖をつたって向こうまで渡れるみたいです!
ここまで来たら行くしかないですね。
天狗岳
鎖をつたって天狗岳へ
旗が立っていた場所の先から、よく見ると鎖が垂れてました。
降りていくと、向かいの天狗岳と行くことができ、石鎚山の1番頂上へ行けます。
鎖は短いが気を付けて!
鎖は結構急な角度ですが、第三の鎖まで登っていたらこれくらいは楽々です。
しかし、山頂付近で標高が高い!
足場もそこまで広くないので気を付けて。
意外とめちゃ怖かった
天狗岳の1番高い所へ行くには、この先が尖がった岩を進んで行きます。
足場が細く、綱渡りをしている気分・・・正直鎖で登る岩崖より怖かったです。
岩崖をのぞき込むと・・・
岩の上を進んで行き、時には足場が細く歩きづらい場所も!
ここにも鎖付けておいて~って思いました。
頂上に到着!
ついに1番頂上1,982m地点に登頂しました。
10時20分のロープウェイに乗り、14時頃に到着、約3時間半かかりました。
登山道のみなら約3時間で登頂できます。
まとめ
石鎚山登山自体は、登山道もしっかり整備されている所が多く、距離は長いものの初心者でもおすすめの山だなと感じました。
ただ、鎖で崖を登って行くコースは少し体力に自信がある方じゃないとキツイのかなと思います。
でもアクティビティーとしての楽しさもありますし、大変な体験をした分、山頂での感動の大きさは格別だなとすごく感じました。
石鎚山登山コースはいくつかあるみたいですが、鎖場を使いたいという方は是非参考にしてみてください。
コメント